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食道がん患者にプレドニゾロン

 

オプジーボ(一般名:ニボルマブ)を含む免疫チェックポイント阻害薬は、臨床現場で多くの癌腫の治療に使用されている。殺細胞性抗がん剤と比べて、悪心や脱毛などの副作用発現率はひくいものの、特有の副作用が発現する。

 

食道がんや胃がんでは、オプジーボは標準治療において、複数の治療法が効かなかった際の最終手段として使用されることが多いため、患者の全身状態が悪く、副作用発現率も高くなると考えられている。

 

 免疫チェックポイント阻害薬の投与によって引き起こされる副作用は、免疫関連副作用(irAE)と呼ばれ、間質性肺疾患や大腸炎、皮膚炎、内分泌障害、1型糖尿病など多岐にわたっている。

 

irAEによる下痢は、炎症性の症状であることが多く、特に腹痛、粘液便、血便、発熱を伴う場合は大腸炎が疑われる。
臨床所見としては、腹部の圧痛、筋性防御などの腹膜刺激症状、また血液検査では、CRP上昇や白血球数上昇

 

下痢は、抗癌剤治療において頻度の高い副作用であるが、多くは消化管粘膜障害であり、ロペラミド塩酸塩(ロペラミド他)などでコントロールするが、irAEによる下痢は、腸管免疫システムのバランスが崩れることによって起こるので、ステロイドを使用する。

 

下痢・大腸炎に対しては、下痢がGrade 3以上(ベースラインと比べて排便回数が7回以上/日の増加など)であれば、1.0〜2.0 mg/kg/日のプレドニゾロン静注、
Grade 2(同4〜6回/日の増加など)であれば、0.5〜1.0 mg/kg/日のプレドニゾロン経口などの投与を検討する。
その後、下痢症状がGrade 1(同4回未満/日の増加)に改善するまで投与を継続し、その後は漸減していく。

 

プレドニゾロンは特有の苦みがあるため、初めて服用する場合には、舌の上に薬を置かず、すぐに飲み込むよう服薬指導する。


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