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在宅患者訪問薬剤管理指導料

在宅患者訪問薬剤管理指導料は、あらかじめ在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を地方厚生局長等に届け出た保険薬局において、医師の指示に基づき、保険薬剤師が薬学的管理指導計画を作成し、患者の自宅を訪問して、薬学的管理及び指導を行った場合に算定することができます。

 

薬学的管理指導計画は、処方医から提供された診療状況を示す文書等に基づき、処方医と相談しながら、患者の心身の特性及び処方薬剤を踏まえて策定されるものであり、薬剤の管理方法、処方薬剤の副作用、相互作用等を確認した上で、実施すべき指導の内容、訪問回数、訪問間隔等を記載するものです。薬学的管理指導計画は少なくとも1月に1回は見直しが行なわれなければなりません。患者に関する情報は処方医だけでなく他の医療関係職種との間でも情報共有していく必要があります。

 

訪問指導の対象となるのは、@在宅で療養を行っていて通院が困難な患者またはA一部の有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの居住系施設の入居者で通院が困難な患者が対象となります。原則として、通院が困難な患者が対象となります。

 

Aの患者を同一建物居住者と表現しますが、具体的には養護老人ホーム、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなどの居住系施設やマンションなどの集合住宅等に入居及び入所している複数の患者を指します。
一方、@の患者を同一建物居住者以外と表現することがあります。在宅患者訪問薬剤管理指導は@とAの2区分の算定基準となっており、@の場合は650点となっており、Aの場合は300点を算定することになっています。訪問指導を行う際、@の場合は、個別に訪問しますので、1件あたりの業務時間も長くかかりがちになります。しかしAの場合、同一建物内で複数訪問を行うことが可能で効率的に業務を行うことができます。このような現状を反映した上で、算定基準を2区分設けてあると考えられます。

 

患者の自宅を訪問して、薬学的管理及び指導を行った場合、患者1人につき月4回(末期のがん患者及び中心静脈栄養法の対象患者は週2回かつ月8回)に限り算定することができます。また、質の高い在宅医療の提供を行えるように保険薬剤師1人につき1日5回限りの算定とされています。

 

薬剤師の人員を確保できる大型薬局は日常業務と在宅業務を同時に行うという点では非常に有利で個人経営の薬局は薬剤師が1人で経営しているところもあることから不利と考えられます。緊急に場合ややむを得ない場合は他の薬局と連携することも可能となっています。連携する薬局をサポート薬局と言い、訪問薬剤管理指導をサポート薬局が行った場合、調剤技術料と薬剤料はサポート薬局が算定できますが、在宅患者訪問薬剤管理指導料はメインの薬局が算定することになっています。

 

訪問指導に要した交通費は患者側の負担になります。保険薬局の所在地が患者の所在地との距離は、特殊な事情があった場合を除き16キロメートル以内であることが定められています。緊急時の対応などで現実的に30分程度の訪問が可能となる必要があるためと考えられます。

 

在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定するためには、薬剤服用歴の記録に薬剤服用歴管理指導料の記載事項の他に少なくとも以下に示す事項が記載されていなければなりません。

 

・  訪問の実施日、訪問した薬剤師の氏名
・  処方医から提供された情報の要点
・  訪問に際して実施した薬学的管理指導の内容(薬剤の保管状況、服薬状況、残薬の状況、投薬後の併用薬剤、投薬後の併診、副作用、重複服用、相互作用等に関する確認、実施した服薬支援措置等)
・  処方医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点
・  処方医以外の医療関係職種との間で情報を共有している場合にあっては、当該医療関係職種から提供された情報の要点及び当該医療関係職種に提供した訪問結果に関する情報の要点
・  サポート薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行った場合には、サポート薬局名、実施日及びやむを得ない事由等

 

 

 

麻薬管理指導加算

麻薬が処方されている患者に対して、麻薬の服用や保管状況、副作用の有無等について患者に確認を行い、必要な薬学的管理指導を実施した場合、1回の指導につき100点を加算することができます。在宅患者訪問薬剤管理指導料が算定されていない場合は算定できません。

 

麻薬管理指導加算を算定するためには、薬剤服用歴の記録に薬剤服用歴管理指導料の記載事項と在宅患者訪問薬剤管理指導料の記載事項の他に少なくとも以下に示す事項が記載されていなければなりません。

 

・  訪問に際して実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、  残薬の状況、麻薬注射剤等の併用薬剤、疼痛緩和の状況、麻薬の継続又は増量投与による副作用の有無などの確認等)
・  訪問に際して行った患者・家族への指導の要点(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
・  処方医に対して提供した訪問結果に関する情報(麻薬の服薬状況、疼痛緩和及び副作用の状況、服薬指導の要点等に関する事項を含む)の要点。
・  患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項(都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しを薬剤服用歴の記録に添付)

 

 


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