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漢方薬の服薬時点について

 

一般的に漢方薬の服用時点は、食事の前やまたは食事と食事の間つまり食間となっており、空腹な状態で服用した方が都合が良いと考えられています。その都合が良いという内容については、以下に示すような理由からです。

 

@ 空腹時の方が有効成分の吸収が良いため
A 食後よりも食事の影響を受けにくいため
B 1回あたりの服用量が多く、満腹時では服用しにくいため
C 食後服用で服用されることが多い、通常の医薬品との相互作用を回避できるため

 

しかし、一方で有効成分の吸収に関して、食事であっても食間であっても有意な差はないとも報告されていて、吸収が必ずしも食前または食間服用が良いとは限らないようです。

 

漢方薬は味やにおいが独特なものがあり、空腹時に服用するとそのにおいで気持ちが悪くなるという方も中にはおられます。そのため、漢方薬の服用時点にこだわり過ぎてしまうと薬を全く飲まないという事態にもなりかねません。そうなると、漢方薬に期待される治療効果を得ることができなくなってしまいます。

 

したがって、漢方薬のコンプライアンスの低下するリスクと服用時点を厳守することでメリットを照らし合わせて考えてみると、通常はコンプライアンスを優先すべきであると考えられます。

 

また、漢方薬の飲み方として、水で服用する方法以外にお白湯に溶かしてから服用するという方法があり、この方法は一般的な服薬指導でよく行われています。漢方薬は元々、生薬を煎じて服用するものであるため、その本来の服用方法に近い形で服用するようにするための方法ですが、この方法について科学的に検証した報告は少ないようです。

 

漢方薬はものによっては、お湯に溶かすことで味やにおいが強くなり飲みにくくなることもあります。このような場合、お湯に溶かして我慢して飲むよりも、やはり飲みやすい方法で服用することを優先すべきであると考えます。中にはオブラートで服用する方もいらっしゃいますが、コンプライアンスを重視するという点では良い方法であると考えられます。しかし、漢方薬によって特に胃の調子を整える作用があるものについては、その漢方薬自体のにおいや味などが薬効などに影響しているということがあります。このような理由を知った上で自分に最も合った服用方法を選択するべきと考えられます。

 

 

 

 

 

 

 


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