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L−カルボシステイン

構造式

 

薬理作用

L−カルボシステインは、粘液の構成成分のバランスを改善し、障害された粘膜上皮を正常化することで去痰作用を示します。
去痰薬のアンブロキソールは痰の滑りを良くしますので、その点が異なっています。

 

本剤は、ムチン生成を抑制します。
気道分泌物(痰)は水が約94%、粘性成分であるムチン(ムコタンパク質)が約5%、残りが電解質、細胞遺残物などで構成されています。

 

ムチンは主鎖であるタンパク質と側鎖である糖鎖からなる糖タンパク質です。
糖タンパク質とは、タンパク質のセリン残基やトレオニン残基に、糖鎖が結合(O−グリコシド結合)、アスパラギン残基に糖鎖が結合(N−グリコシド結合)しているタンパク質のことをいいます。

 

主鎖であるタンパク質は、単量体同士でジスルフィド結合し多量体を形成しています。側鎖の末端の糖の構成成分には主にシアル酸*とフコース*があり、シアル酸/フコース比が低下すると、気道分泌物の粘性が上昇します。

シアル酸:九炭糖の一種であるノイラミン酸の誘導体の総称。N−アセチルノイラミン酸が代表的なシアル酸
フコース:六炭糖の一種。

つまり、シアル酸が多いと痰がサラサラになり、フコースが多いと痰がネバネバになります。
気道に感染が起こると、微生物や白血球成分が増加し、粘性が高い膿性痰となります。

 

L−カルボシステインは、シアル酸/フコース比を正常化し、痰を排出しやすくします。

 

適応

去痰、慢性副鼻腔炎の排膿

 

用法用量

1回500mgを1日3回経口投与する。


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