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イグラチモド(商品名:ケアラム、コルベット)

国内で開発された比較的新しいDMARDsの免疫調節薬です。
イグラチモドは細胞内で転写因子として働くNF-κBの活性化を阻害することで、単球・マクロファージなどによる炎症性サイトカイン産生やB細胞(形質細胞)による免疫グロブリン産生を抑制し、抗リウマチ作用を発揮すると考えられています。

 

本剤はサラゾスルファピリジンと同等の効果があるとされ、MTXとの併用でも有効性が示されています。
しかし効果発現には時間がかかるため、長期間服用する必要があります。
またイグラチモドは、元々COX2阻害薬として開発されていたため、初期から鎮痛効果を期待することができます。
しかし、NSAIDとの併用により腎障害の出現することがあるため注意する必要があります。

 

 

用法・用量

通常、成人はイグラチモドとして、1回25mgを1日1回朝食後に4週間以上経口服用し、それ以降、1回25mgを1日2回(朝食後、夕食後)に増量します。
4週間以上投与後に増量することで、肝障害の発現率を低下させることができます。

 

副作用

副作用として、皮疹、肝障害、胃腸障害、間質性肺炎、血液障害などがあります。

 

本剤は肝代謝型のため、肝障害の出現に注意が必要です。
肝障害に伴う全身倦怠感、発熱、皮膚や白目が黄色くなるといった症状があらわれることがあります。

 

また、重篤な出血をきたす可能性があるため、ワーファリン投与中は禁忌となっています。
その他に動物実験で催奇形性が報告されているため、妊婦には投与できません。


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