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追加接種に使用するワクチン

追加接種に使用するワクチンは、初回接種に用いたワクチンの種類に関わらず、mRNAワクチン(ファイザー社のワクチン又はモデルナ社のワクチン)を用いることが適当であるとされています。
ファイザー社ワクチンとモデルナ社ワクチンはmRNAワクチンですが、アストラゼネカ社のワクチンは、ウイルスベクターワクチンです。ウイルスベクターワクチンは、人間に無害のアデノウイルスにスパイクタンパク質の遺伝子を組み込んでいて、ヒトの体内で新型コロナウイルスのタンパク質を作られ免疫が誘導されます。

 

日本では現在、いずれのワクチンも薬事承認されており、18歳以上の方を対象に順次、追加接種が進められています。初回接種において、ファイザー社、モデルナ社又はアストラゼネカ社のワクチンを受けた場合、追加接種では初回接種時に用いたワクチンの種類にかかわらず、ファイザー社又はモデルナ社のワクチンのいずれかを使用することが可能です。

 

なお、諸外国でも、初回接種で使用されたワクチンの種類にかかわらず、追加接種でmRNAワクチンを推奨する国が多く、また、初回接種と追加接種で異なるワクチンの使用(交互接種)を認めている国は、米国を始め複数あります。

 

英国における交互接種のデータ

初回接種でファイザー社又はアストラゼネカ社のワクチンを受けた30歳以上の人を対象に、追加接種でファイザー社、モデルナ社又はアストラゼネカ社のワクチンを受けた時の抗体価を比較した英国での調査結果によると、いずれのワクチンにおいても、対照群と比較して、接種から28日後の抗体価が有意に上昇するとともに、副反応は全てのワクチンの組み合わせで同様であり許容される内容であったと報告されています。

 

ただし、日本で薬事承認されている接種間隔と異なること、モデルナ社のワクチンは日本において追加接種では50μgを接種することで薬事承認されていますが、この研究では100μgを接種している点に注しなくてはなりません。

 

(参考:厚生労働省ホームページ新型コロナウイルスQ&A https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0100.html


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