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医療保険制度

病気や事故は突然、誰にでも起こる可能性があり、復帰するまでに多大な出費をせざるを得ない状況となってしまいます。それによって労働力や所得を喪失してしまい、貧困を招く原因となります。このように誰もがさらされる可能性のある疾病、負傷、分娩、死亡、老齢、失業、困窮などの状況に対して、最低限の生活が営めるよう社会が保障する制度を社会保障制度といいます。社会保障制度の中の一部として医療保険制度があります。

 

医療保険制度は①医療保険、②高齢者医療、③公費負担医療の3つの体系でできています。この制度により、国民は誰もが最低限の医療を受けることができます

 

 

 

日本の医療保険制度は皆保険制度で、私たちはすべて何らかの医療保険に加入しています。私たちが怪我をしたり、病気にかかったりすると、医療機関を受診してそこで受けた医療サービスに対してお金を支払います。ほとんどの場合が医療サービスにかかった3割分の負担金を窓口で支払っていますが、残りの7割分は医療保険制度によってまかなわれています。実際に医療サービスにかかる費用は、窓口で支払う額の数倍も多くの費用がかかっているという現実があります。

 

医療保険制度は世界各国にありますが、日本の医療制度は世界的にトップクラスの医療制度であると言われています。医療制度によっては医療保険に加入できず、病気になっても治療費が高額になってしまうために治療を受けたくても受けることができないということもあります。このような現実と比較すると、怪我や疾病時に自由に医療機関を選択して受診できる私たちは、医療制度の恩恵を受けているということができます。

 

一方、医学の進歩によって疾病克服の可能性が高まるにつれ費用が増大し、少子高齢化に伴い、収益の減少が問題視されるようになりました。将来、我が国が現在の社会保障制度を継続できるのか不安視されています。

 

医療保険制度に対するツケは、必ず自分たち又は将来の自分たちの子孫にふりかかってきます。私たちが安心して生活を営むことができるようにしていくためには、医療費の適正化を図っていかなくてはなりません。

そのためには実際に日本の医療制度がどのようなものか理解し、その仕組みについてもっと関心を持たなければなりません。

 


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